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【終了】8/4(土)『アーギュメンツ』九州上陸記念イベント第1弾「なにもないところに話しかける」大前粟生&逆卷しとねトークセッション

『アーギュメンツ#3』は、世界を震わせるものを探すために作られた。
――「巻頭言」共同編集・黒嵜想+仲山ひふみ

 6月16日に、20代〜30代の批評家、研究者、作家が共同制作する不定期刊行の批評誌『アーギュメンツ#3』(目次: https://arguments-criticalities.com/2018/05/29/about-arguments-03/)が刊行されました。同誌の販売は、市販ではなく関係者による「手売り」を旨とし、SNSでの声かけやイベントを通して購入を希望する読者と直接会い、批評を欲している読者の関心や問題意識をその都度共有しながら行われています(サイト: https://arguments-criticalities.com/)。

 これまで同誌による批評コミュニティ可視化の実験は、東京と関西を中心としたものでした。しかし今号の頒布は全国展開し、九州にもすでに上陸しています。この「棲み分けられた複数の関心を繋ぐ一冊の本」を機縁として、今同時多発的に全国で関連イベントが開催されています。福岡も例外ではありません。『アーギュメンツ』九州上陸記念イベント第1弾の舞台は、福岡の書肆文化コミュニティ形成を先導するブックスキューブリック箱崎店です。

 ゲストは、6月に福岡の出版社、書肆侃侃房より短編集『回転草』を上梓、『アーギュメンツ#3』にも小説「断崖」を寄稿された気鋭の小説家・大前粟生(おおまえ・あお)さんです。『アーギュメンツ』のコンセプトや寄稿に至る経緯、全体を読んだ印象についてはもちろん、大前さんの小説観、影響を受けた作品、作品の制作過程を伺い、「なにもないところに話しかける」大前文学の世界の仕組みについて、対話のなかで解き明かしていきます。

 聞き手は、市民参加型の学術イベント「文芸共和国の会」(HP: http://republicofletters.hatenadiary.jp/)を主宰し、同誌の企画、Jホラー座談会に参加した逆卷しとねさんが務めます。

 当日、みなさんとともに考えるコミュニティの一員となる瞬間を楽しみにしています。

※イベント開始前18:30~19:00とイベント終了後の懇親会までの時間帯に、『アーギュメンツ』#1~3の販売をします(#1・2は各1,000円、#3は2,000円)。

『アーギュメンツ』九州上陸記念イベント第1弾
「なにもないところに話しかける」
―大前粟生&逆卷しとねトークセッション―

日 時:2018年8月4日(土)19:00スタート(18:30開場)
会 場:カフェ&ギャラリー・キューブリック
(ブックスキューブリック箱崎店2F・福岡市東区箱崎1-5-14
JR箱崎駅西口から博多駅方面に徒歩1分)
主催:『アーギュメンツ』製作委員会
出 演: 大前 粟生(小説家)
     逆卷 しとね(学術運動家)
参加費:2000円(1ドリンク付・要予約)
※終演後に懇親会あり(参加費1500円・カレーと2ドリンク付・要予約)

予約先:①メールでお申し込み
hakozaki@bookskubrick.jpまで、件名を「8/4トーク予約」とし、
[1.お名前、2.参加人数、3.ご連絡先電話番号、4.懇親会参加有無]
をご記入の上お申込みください。
当店からの予約確認メールをもってお申し込み完了といたします。
※返信がない場合はお電話にてお問合せください。(092-645-0630)

peatixというサービスからも簡単に予約が可能です。
こちらの「チケットを申込む」ボタンからお申込ください。
参加費は当日受付でお支払いくださいますようお願いいたします。

 

大前粟生(おおまえ・あお)プロフィール

1992年兵庫県生まれ。京都市在住。2016年、「彼女をバスタブにいれて燃やす」がGRANTA JAPAN with 早稲田文学公募プロジェクト最優秀作に選出され小説家デビュー。「ユキの異常な体質または僕はどれほどお金がほしいか」で第2回ブックショートアワード受賞。「文鳥」でat home AWARD大賞受賞。著書に短編集『のけものどもの』(惑星と口笛ブックス)。

 

逆卷しとね(さかまき・しとね)プロフィール

1978年東京生まれ宮崎育ち。北九州市在住。異分野遭遇/市民参加型学術イベント「文芸共和国の会」(広島以西で年4回開催)世話人(http://republicofletters.hatenadiary.jp/)。主な論稿に「アーティチョークの茎とアカシアの石板――アーシュラとダナが出会うとき」(『ユリイカ』2018年5月号)、「クトゥルーの呼び声に応えよ――ラヴクラフト時代の思想/クトゥルー新世の物語」(『ユリイカ』2018年2月号)。

 

『回転草』

大前粟生 書肆侃侃房 1620円

「たべるのがおそい」で衝撃的な話題を呼んだ「回転草」、冬休みに母と妹とともに亡き祖父の湖畔の家で過ごした恐怖の日々を描いた「夜」、キリンになったミカを解体する描写からはじまる「彼女をバスタブにいれて燃やす」、記録的な吹雪の夜に現れたユキとの氷の生活を綴った「海に流れる雪の音」をはじめとする、愛と狂気と笑いと優しさと残酷さとが混在した10の物語。