福岡・けやき通り & 箱崎の小さな本屋

Independent Small Bookstore in Fukuoka since 2001

ホーム > イベント&展覧会情報 > お知らせ・新着情報 > 10/24(木)石川巧『群衆論―近代文学が描く〈群れ〉と〈うごめき〉』刊行記念ブックトーク 「文学は〈群衆〉をどのように描いてきたのか?」

10/24(木)石川巧『群衆論―近代文学が描く〈群れ〉と〈うごめき〉』刊行記念ブックトーク 「文学は〈群衆〉をどのように描いてきたのか?」

 

 近代文学研究のトップランナー石川巧氏(立教大学文学部教授)による『群衆論―近代文学が描く〈群れ〉と〈うごめき〉』(琥珀書房)の刊行を記念したブックトークを10月24日(木)にブックスキューブリック箱崎店2Fのカフェで開催します。

 

 近年、オルテガ・イ ガセットの『大衆の反逆』や、ギュスターヴ・ル・ボンの『群衆心理』といった本が売れるなど、「群衆」に関心が集まっています。

 この9月に発売されたばかりの『群衆論』は、「群衆と文学」という問いを、「労働者であること」、「群れの力学」、「侵略の光景」、「匿名性をめぐる問い」、「寄せ場の群衆」という五つのテーマから考察した新たな問題提起の書です。

 ブックトークのテーマは「文学は〈群衆〉をどのように描いてきたのか?」です。このテーマに関心高い方のご参加をお待ちしています。

 

(本書「序」より抜粋)
佐藤春夫「美しい町」に限らずとも、近代文学の書き手たちの多くは大衆なるものをいかに描くかに腐心し、さまざまな方法で試行錯誤を続けた。〈群れ〉に組み込まれていく人々の身体性を可視化することによって運動の力学を明らかにし、ときにはひとりひとりの人間が〈群れ〉のなかに組み込まれていく仕組みを、ときには〈群れ〉のなかに埋没しかけた人間が〈個〉としてのありようを取り戻すために格闘する姿を描いてきた。(中略) 本書は、こうした研究のあり方を問い直し、近代文学における〈群れ〉と〈うごめき〉を問題化するところに主眼がある。〈個〉を社会的有機体としての〈群れ〉に縛りつける力はどこから派生し、どのように作用するのかを明らかにすることに狙いがある。

 

 

石川巧『群衆論―近代文学が描く〈群れ〉と〈うごめき〉』刊行記念ブックトーク
「文学は〈群衆〉をどのように描いてきたのか?」


日 時:2024年10月24日(木)19時スタート(開場18時30分)

会 場:カフェ&ギャラリー・キューブリック 福岡市東区箱崎1-5-14ブックスキューブリック箱崎店2F
   (JR博多駅西口から博多駅方面に徒歩1分) https://bookskubrick.jp/hakozaki

講 師:石川巧 (立教大学、日本近代文学・出版文化研究)

聞き手:原口剛(神戸大学、社会地理学・都市論)、田村元彦(西南学院大学、政治学、KBCシネマ企画ディレクター)

参加費:2,000円(1ドリンク付・要予約)

主 催:西南学院大学「ことばの力養成講座」

 

※終演後「サイン会」を開催いたします(他店購入の書籍の持ち込みはご遠慮ください)。
※イベント参加費とサンドイッチ代金は当日受付にてお支払ください(キャンセルの場合は必ず前日までにご連絡ください)。
※オンライン配信(税込1,650円)もあります。
※会場のお席は全席自由席です。

 

会場参加チケットのお申込みはこちら(税込2,000円・1ドリンク付)

Googleフォーム

https://forms.gle/4QECHAiSqVF9NpGL9

 

▼配信チケットのお申込みはこちらから(税込1,650円)

以下のいずれかのサイトからお申込みください。

①Shopify

【オンライン視聴券】10/24(木)石川巧『群衆論―近代文学が描く〈群れ〉と〈うごめき〉』刊行記念ブックトーク 文学は〈群衆〉をどのように描いてきたのか?

 

②Yahoo

https://store.shopping.yahoo.co.jp/kubrick/20240924.html

 

 

【石川巧(いしかわ・たくみ)氏プロフィール】
1963年、秋田県生まれ。1993年、立教大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。 山口大学専任講師、同助教授、九州大学助教授を経て、現在、立教大学文学部教授。 専門は日本近代文学、出版文化研究。 主な著書に『高度経済成長期の文学』(ひつじ書房、2012年)、『幻の雑誌が語る戦争 『月刊毎日』『国際女性』『新生活』『想苑』』(青土社、2018年)、『読む戯曲(レーゼ・ドラマ)の読み方――久保田万太郎の台詞・ト書き・間』(慶應義塾大学出版会、2022年)、『戦後出版文化史のなかのカストリ雑誌』(勉誠社、2024年)などがある。

 
  • 著:石川巧 〈立教大学文学部教授〉
  • 定価:本体4,500円+税 ISBN978-4-910993-56-0
  • 体裁:A5判・並製カバー装・本文2段組・約420頁
  • 2024年9月刊行
  • 装画:香月泰男『点呼』(1971年)

【目次」


凡 例
                                                  
第1章 労働者であること
1―1 彼女の朝から別の朝へ―佐多稲子「キャラメル工場から」論
1―2 「あなた」への誘惑―葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」論
1―3 小林多喜二『蟹工船』における言葉の交通と非交通
コラム① 松田解子『地底の人々』(一九五三年)
 
第2章 群れの力学    
2―1 群衆とは何者か?―歴史小説における〈一揆〉の表象
2―2 横光利一『上海』の力学―〈場〉の運動
2―3 群衆はいかにして国民となるか――石川達三「蒼氓」
2―4 二つの日本合戦譚――菊池寛と松本清張
コラム② 石原吉郎「ある「共生」の経験から」(一九六九年)
 
第3章 侵略の光景
3―1 夢野久作が描いた〈東亜〉―「氷の涯」を中心に
3―2 石川達三「沈黙の島」を読む
3―3 侵略者は誰か―村上龍『半島を出よ』
コラム③ 上林暁「国民酒場」(未発表、一九四四年十一月頃の作)
 
第4章 匿名性をめぐる問い
4―1 〈正名〉のモラル―中野重治「歌のわかれ」論
4―2 ひとりひとりの死を弔うために―長谷川四郎「小さな礼拝堂」論
4―3 手紙のなかのヒロイズム―樺美智子・奥浩平・高野悦子
4―4 車椅子の〈性〉―田辺聖子「ジョゼと虎と魚たち」論
コラム④ 古井由吉「先導獣の話」(一九六八年)
 
第5章 寄せ場の群衆
5―1 〈闘争〉と〈運動〉の狭間で ―映画「山谷 やられたらやりかえせ」
5―2 一九六〇年代の雑誌メディアにおける〈釜ケ崎〉
コラム⑤   崎山多美「ガジマル樹の下に」(二○一三年)
あとがき
初出一覧
参考文献
主要人名索引

 

<サンドイッチのご予約承ります> 

イベント会場では全粒粉サンドとたまごサンドをお召し上がりいただけます。事前予約制にてご注文を承りますので参加お申込みの際に合わせてご予約ください(材料手配の関係上、キャンセルの場合は必ず前日までにご連絡ください)。

 

★全粒粉サンド(税込450円)

全粒粉ブレッドを使用したワンランク上のサンドイッチです。レタス・パストラミハム・チーズの組み合わせが抜群です。

 

 

★たまごサンド(税込400円)
キタノカオリ食パンを使い、自家製たまごサラダをたっぷりとサンド。スライスオリーブがアクセントです。

 

会場ではクラフトビール、ホットコーヒー、アイスコーヒー、りんごジュース、オレンジジュースなどもご用意しております。フード・ドリンクでくつろぎながらイベントをお楽しみください。

 

◎お問い合わせ:ブックスキューブリック箱崎店
TEL:092-645-0630
Mail:hakozaki@bookskubrick.jp