【終了】10/9(火)-11/4(日)画本宮澤賢治(画 小林敏也)で読む 『はじめの1ページ』原画展
「注文の多い料理店」「銀河鉄道の夜」「雨ニモマケズ」など、多くの名作を生み出した宮沢賢治。生前はほとんど無名で、「銀河鉄道の夜」をも含む膨大な数の未発表作品を残してこの世を去りました。みずみずしい言語感覚と独特の世界観で紡がれる物語は、没後次第に読者を獲得し、世界中でその作品が読まれる作家となりました。
宮沢賢治の作品を絵本で表現する「画本(えほん)宮澤賢治」というシリーズがあります。イラストレーター、デザイナーの小林敏也さんのライフワークともいえる作品群で、題材選びや作画はもちろん、装丁や紙選び、印刷などの造本も小林さんが手掛けています。2011年に版元のパロル舎が倒産したため入手困難になっていましたが、現在は好学社から復刊され、これまで16点が刊行されました。紙質やインクの重ね方など細部までこだわって仕上げた美しい絵本です。
この度ブックスキューブリック箱崎店では、小林敏也さんの「画本宮澤賢治」の展覧会を、九州で初めて開催いたします。小林さんがこれまで制作してきた画本シリーズから、冒頭ページのパネルと、その作品の中の一場面の原画を展示します。
会場では、今や貴重となったパロル舎版と、好学社版の画本シリーズを販売するほか、絵葉書や便箋も並びます。
宮沢賢治の熱心な読者の方も。
名前は知っているけれど実は読んだことがないという方も。
作品とのあらたな出会いを楽しみに、ぜひご来場ください。
▼こちらから小林敏也さんのインタビュー記事がご覧いただけます。
画本シリーズを始めたきっかけや、制作方法について詳しく語られています。
「小林敏也が描く賢治の世界」
https://www.nippon.com/ja/views/b05803/
画本宮澤賢治(画 小林敏也)で読む
『はじめの1ページ』原画展
賢治童話の冒頭は魅惑的で、読み始めた人の心をいきなり鷲掴みにし、
その物語世界に引きずり込みます。そんな体験をどうぞお楽しみくなさい。
山猫あとりゑ山ねこハイ
会期:2018年10月9日(火)~11月4日(日)
11時~18時(月曜定休)入場無料
会場:カフェ&ギャラリー・キューブリック
住所:福岡市東区箱崎1-5-14ブックスキューブリック箱崎店2F
(JR箱崎駅西口から博多駅方面に徒歩1分)
小林敏也(こばやし・としや)
1947年静岡県生まれ。デザイナー・イラストレーター。 1970年東京芸術大学美術学部工芸科卒。現在は主に本の装丁・挿絵の仕事を手掛ける。造本も含めたトータルな絵本作りを目指し、青梅に「山猫あとりえ」を営む。宮沢賢治の作品に引かれ、1979 年に『画本 宮澤賢治 どんぐりと山猫』(パロル舎) を出版、それ以降ライフワークとして『画本 宮澤賢治』シリーズに取り組んでいる。2003年に岩手県花巻市が主催する宮沢賢治賞を受賞。