11/11(水)【対談】藤原辰史×下平尾直「食から考える戦争と平和」を開催します。
京都大学で食と農について歴史学の立場から研究している藤原辰史さん。2013年には、「健康」「清潔」といった概念を国家として推し進めたナチス・ドイツの台所と社会の関係を考察した「ナチスのキッチン」(水声社)で第1回河合隼雄学芸賞を受賞されました。一方で、藤原さんは「自由と平和のための京大有志の会」の発起人のひとりであり、多くの人の共感と賛同を得た「声明書」の草稿を書いた人物でもあります。(ページ下部に全文掲載) 「食」の視点から社会の在り方について考え、私たちに共考を促す藤原さんと、「ナチスのキッチン」の編集を担当し、独立後も藤原さんと再びタッグを組んで「食べること考えること」を刊行した出版社・共和国の下平尾 直さんを対談相手に迎え、食と戦争、平和について考えるトークショーを開催します。 誰もが日常的に行い、個人的な行為だと思われる「食」をよく観察してみると、国家の思惑や産業の発達、飢餓や貧困、食品偽造のような社会問題など、思った以上に多くのことと繋がっていることに気づきます。現在の不安定な社会情勢に対しても、新たな切り口から考えを組み立て直す絶好の機会となりそうです。皆様のご参加をお待ちしております。 藤原辰史×下平尾直 対談「食から考える戦争と平和」 日時:11月11日(水)19:00スタート(18:30開場) 会場:カフェ&ギャラリー・キューブリック (ブックスキューブリック箱崎店2F・福岡市東区箱崎1-5-14 JR箱崎駅西口から博多駅方面に徒歩1分) 入場料:2,000円(ワンドリンク付・要予約) 出演:藤原 辰史(京都大学人文科学研究所准教授/自由と平和のための京大有志の会) 下平尾 直(共和国) 予約先:①メールでお申し込み hakozaki@bookskubrick.jpまで、 [1.お名前、2.参加人数、3.ご連絡先電話番号]をご記入の上お申込みください。 当店からの予約確認メールをもってお申し込み完了といたします。 ※返信がない場合はお電話にてお問合せください。 ②peatixというサービスからも簡単に予約が可能です。 こちらの「チケットを申込む」ボタンからお申込ください。 参加費は当日受付でお支払いくださいますようお願いいたします。 藤原 辰史(ふじはら・たつし)プロフィール 1976年、北海道に生まれ、島根県に育つ。京都大学人文科学研究所准教授。専攻は、「食」の思想史、農業技術史。主な著書に、『食べること考えること』(共和国)、『稲の大東亜共栄圏』(吉川弘文館)、『ナチスのキッチン』(水声社、第一回河合隼雄学芸賞)、『カブラの冬』(人文書院)などがある。「自由と平和のための京大有志の会」を立ち上げて声明を起草するなど、多方面で活躍中。 下平尾 直(しもひらお・なおし)プロフィール 1968年、大阪府に生まれる。2014 年に(株)共和国を創業、9点を刊行している。これまで手がけた本に、藤原辰史『ナチスのキッチン』(水声社)、『食べること考えること』、都甲幸治『狂喜の読み屋』、山家悠平『遊廓のストライキ』(以上、共和国)など多数。編著書に『俗臭----織田作之助[初出]作品集』(悪麗之介名義、インパクト出版会)などがある。 http://www.ed-republica.com/ ■「自由と平和のための京大有志の会」声明書(全文) 戦争は、防衛を名目に始まる。 戦争は、兵器産業に富をもたらす。 戦争は、すぐに制御が効かなくなる。 戦争は、始めるよりも終えるほうが難しい。 戦争は、兵士だけでなく、老人や子どもにも災いをもたらす。 戦争は、人々の四肢だけでなく、心の中にも深い傷を負わせる。 精神は、操作の対象物ではない。 生命は、誰かの持ち駒ではない。 海は、基地に押しつぶされてはならない。 空は、戦闘機の爆音に消されてはならない。 血を流すことを貢献と考える普通の国よりは、 知を生み出すことを誇る特殊な国に生きたい。 学問は、戦争の武器ではない。 学問は、商売の道具ではない。 学問は、権力の下僕ではない。 生きる場所と考える自由を守り、創るために、 私たちはまず、思い上がった権力にくさびを打ちこまなくてはならない。 自由と平和のための京大有志の会 http://www.kyotounivfreedom.com/ ■「(インタビュー)食と国家 京都大学人文科学研究所准教授・藤原辰史さん」― 朝日新聞3月24日(日) http://www.asahi.com/articles/DA3S11666096.html ■「学問は権力の下僕ではない」― 朝日新聞7月19日(日) http://www.asahi.com/articles/ASH7J7503H7JPTIL049.html ■藤原辰史さんインタビュー記事― ミシマ社・みんなのミシマガジン掲載 http://www.mishimaga.com/hon-watashi/130.html