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「袋小路の男」 絲山秋子
講談社 ¥ 1365
高校時代に出会った男を思い続ける主人公・日向子。受け入れることも突き放すこともしない男・小田切の態度に一喜一憂する日向子のままならない12年間の物語。小田切もまた、ままならない現実を抱いており、収録作「小田切孝の言い分」では、男の目線から二人の関係が語られている。実を結ばないけれども、一途な想いにため息。
付かず離れずの微妙な距離が読み進むうちに心地よく感じられます。袋小路のような小田切の心。まっすなだけでは辿りつけないのが切ないです。思い当たるフシがあるだけに・・・。
*kyusyu eyes2月号「書店員に聞く恋愛力が高まる本」のコーナーでも紹介しています。