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日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ 森下典子
新潮社 ¥500
「お茶」はとっつきにくいもの!? ではなかった。
「お茶」というと、伝統と格式、なんだかちょっと古めかしくてとっつきにくい・・・と思われる方が多いのではないでしょうか。私もそんなイメージを持ちながらこの本を手にとってみました。
著者自身もはじめはそんな一人だったと言います。「なんでこんな手順が多いの!」「足がしびれる!」「作法がややこしい!」と抵抗感むき出しでした。しかし、そんな気持ちでも著者はお茶を続けます。そして、そのうち水のにおいを感じたり、季節の茶花を探したり、春夏秋冬を心から楽しめるようになっていくのです。「今に気持ちを集中させること」「このままでよいということ」などお茶は著者に生きる上で大切なことをじわ~っと、それこそお茶が体と心に染み入るように教えていきます。その過程は著者が就職につまづいたとき、失恋、父の死などを通して語られます。
「お茶」は他者を寄せ付けない堅苦しいものではなく、実はとっても懐深い何者も包み込んでしまうようなものだった、と自分の世界がひとつ広がった本です。(くぎ)