平凡社 1680円
「二度撮りはしない」「相手に撮られたことを気付かせない」。
東京の下町や秋田の農村、パリにいたるまで、その町の空気とそこに生きる人々のあるがままのスナップを、「粋なもんです。」の口癖とともに愛用のライカで数多く切り取ってきた写真家・木村伊兵衛。
小学校3年生の時に浅草花屋敷前の露天でおもちゃのカメラを手にして以来、72歳で死を迎えるその時まで写真を撮り続けた下町生まれの粋人の横顔と『名人芸』といわれた氏の写真術についてあますことなく紹介する本書。
凡人には見ることのできない『スナップショットの名手』が持っていた目線の魅力をたっぷりと感じられる1冊となっています。