中央公論新社 861円
「グレート・ギャツビー」という小説を翻訳することを最終目標とし----これまで翻訳家としての道を歩んできた。」----訳者あとがきより。
氏自身が明言するように、翻訳家・村上春樹としての持てる力と、読者・村上春樹の作品への慈愛を全て注ぎ込んだ渾身の一冊です。
きらめくほどの美しい文章で綴られた、ひと夏の若くて残酷な物語。 全ての村上作品の底辺にずっとあり続けてきた世界がこの小説そのものだったんだという万感の思い、そして何より痛々しいほどに心にしみわたるストーリーが、読後の深く充たされた余韻へと私たちをいざないます。