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『青い煮凝り』エドワード・ゴーリー 著 柴田元幸 訳

モノクローム線画で独自の雰囲気を醸す作品を数多く世に送り出し、世界中に熱狂的なコレクターも多数いるという、エドワード・ゴーリーによる絵本。
 
タイトルの「青い煮凝り」が気になりつつ、ページをめくりますが・・・。そこには、怪しげで謎だらけのオペラの舞台が広がります。読めば読むほどに謎が深まり、決定的な事件があっさりと描かれ、不気味な余韻を残しながら次の場面へ・・・。そんな不思議さが病みつきになる、大人向けの絵本です。
 
訳者の柴田元幸さんのあとがきによると、「この本には『わたしにしか分からない冗談がぎっしり詰まっている』とゴーリー本人も言っていた」そうです。読者の想像次第で、狂気にも愛情にも解釈できる作品。ゴーリーがこの作品に詰め込んだ「冗談」を、探してみませんか。

河出書房新社 1,540円

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