「マイルスとJAZZの80年」　月刊プレイボーイ’06/8月号

集英社　￥７８０

　現在発売中の月刊プレイボーイ8月号では、36ページにわたるマイルス･デイビスの大特集が組まれています。今年がマイルスの生誕80年にあたることからの特集ですが、最近の同誌ではコルトレーンやブルーノートなどの充実したジャズ特集もあり、カルチャー誌総崩れのような雑誌業界にあって一人気を吐いているかのように思えます。
　マイルスの歴史はジャズの歴史そのものともいえますが、あまりに間口が広く多面的なので初心者にとってはどこを入口にしていいのかわかりづらいのが辛いところ。その意味で今回の特集「名盤80枚でたどるマイルスとジャズ」は、マイルスとその周辺のミュージシャンの名盤を端的に紹介しておりジャズの流れを理解するのにはとてもわかりやすい貴重なものです。
　いきなりエレクトリック期のマイルスから聴いてしまってジャズ嫌いにならないためにも、多少でもジャズに興味のある方には買っておいて損のない特集かと思います。