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「夜露死苦現代詩」 都築響一

新潮社  1680円

夜露死苦現代詩

 村上春樹に「サブカルの山頭火」と言わせるほどに巧みに言葉を嗅ぎ分ける都築響一氏。
 彼が日本各地を訪ねて蒐集した切実でリアリティ溢れる言葉の数々を、現代詩界のいったい誰が書けるでしょう。
 寝たきり老人の独り言「オムツのなかが犯罪でいっぱいだ」、点取り占いの「今日は握手をして別れよう 6点」、大きな湯呑みに連ねられた説教・・・図らずも現代詩のアウトサイダーとして生きる人々が投げ掛ける直球は妙な説得力が感じられます。
 あとがきにかえて書かれた「相田みつを美術館訪問記」も、目をそむけずに夜露死苦おねがいします。

*当店主も関わっている本のお祭り「ブックオカ」で、11月3日に都築氏をお招きしたトークショーが開催されます。詳細はホームページでご確認下さい。

夜露死苦現代詩