中央公論新社 1995円
数百年の時を超えてゲニウス・ロキ(地霊)が佇むパリの街。オペラ座やムーラン・ルージュはもちろん、名も無いほどのちっぽけな建物や通りにもゲニウス・ロキは居座り、なにやら秘密の物語の気配を漂わせています。
お決まりのコースをはずれて、本書を手がかりに探偵気分で徘徊するのも楽しそうです。
セーヌ川岸の欄干にならぶ、フランス語でブキニストと呼ばれる古本屋にパリ出身の者は少なくほとんどが農民の出なのは、天気が良くなるまで気長に待つ根気強さが必要という点で共通しているからだとか。
「本屋は棚を耕す」を信条とする当店主のルーツを辿ると実はブキニストかも??