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「世間遺産放浪記」 藤田洋三

石風社 2415円

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 ライフワークとして鏝絵や土壁、石塚などを撮り続けている写真家藤田洋三氏。
 月刊誌『Memo 男の部屋』で50回にわたり連載された「世界遺産」ならぬ「世間遺産」を紹介するコラムに写真が多数加えられ、1冊の本になりました。
 「世間遺産」とは、『無名だけれど風土を感じさせる景観』で、『身の回りにある人の営みを感じさせる何かのこと』という著者。
 行き過ぎ、やり過ぎの装飾過多の建築物から、海砂の壁、稲干し、するめやたこが空に泳ぐ様など、日本人であればどこかで目にした覚えのある「実用の美」の景観が247葉並びます。
 どれも「用」の結果として成り得た姿とは言え、「なんだ、こりゃ?!」と思わず写真に目が釘付けにならずにはいられません。しかし、日本人は同じものがズラリと並ぶ姿に美しさを感じるのでしょうか・・・。