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「早稲田文学増刊π(パイ)」
早稲田文学会 1280円
芥川賞作家・朝吹真理子氏と町田康氏の対談が掲載。
2008年の復刊後3号と4号の間との意味を込めてπ(3.14159265358979...)号、サブタイトルは「わりきれないおもしろさ号」と洒落に満ちた扉にはじまるこの本誌。第144回芥川龍之介賞を「きことわ」で受賞した朝吹真理子氏と、朝吹氏が高校生のころから愛読していると言う作家のひとり町田康氏との対談「"わけのわからない"を読む」が掲載されています。
対談は、朝吹氏も参加する読書会「シミローグ」のイベントに先駆けて行われたもの。イベントでは、ホスト・ゲストに課題図書を選んでもらい、来場客の方々と一緒に語り合いました。
さて、おふたりは何を選書し、どう読んだのでしょうか?この対談ではそれぞれの読書の魅力が語られています。
まだデビューされたばかりの朝吹氏。今週は待望の2作目にあたる芥川賞受賞作品「きことわ」が発売されました。まだ同氏の作品を読んでいない方も、この対談を読めば、知られざる朝吹真理子氏の世界を読む手がかりになるかも知れません。是非ご一読下さい。
また、本誌には他にも
「切りとれ、あの祈る手を」が大評判の佐々木中氏の初めての小説「九夏前夜」、同氏と古井由吉氏の対談「ところがどっこい旺盛だ。」。そして浅田彰氏・松浦寿輝氏・渡邊守章氏の座談会「"ハイブリッドなマラルメ"のために」などなどが掲載されており、文学への希望と、あとなんかわりきれないもの...。が贅沢に詰まった1冊になっています。お見逃し無く。(こ)