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8/12(金)「片岡一郎、夢声を読む」(博多活弁パラダイス番外編)

 

 現役の活動写真弁士、片岡一郎さんが、「話芸の神様」と呼ばれた徳川夢声(とくがわ・むせい)の短編小説「連鎖反応」を朗読します。親友を原爆で亡くし、反核論者になった夢声が書いた原爆投下直後の広島を舞台にした小説です。反戦・反核を声高に訴えるのではなく、ウイットとアイロニーに富み、抽象的な表現をも駆使した本作は数ある夢声の作品の中でも特異な存在感を示しています。

 片岡さんはこの作品を読んだ時のことを「夢声の声が頭の中に聞こえてくるのに驚いた。いつかこの作品を朗読したい、忘れられた原爆小説の傑作を再び世に問いたいとの思いが沸き上がった」と述懐しています。今回、福岡で、その夢が実現します(9月には広島でも開催予定です)。

 このほか、本業である活弁の実演もやっていただきます。上映作品は、伊丹万作監督(伊丹十三監督の父)、片岡千恵蔵主演、山田五十鈴、高勢実乗ら出演の「国士無双」(約20分)。本来は1時間以上ある作品ですが、現存しているのは20分強の断片のみで、今回はそれを片岡さんの活弁でお楽しみいただきます!

 朗読と活弁が堪能できる一粒で二度美味しい会、約1時間半の公演です。

 ●片岡一郎(かたおか・いちろう)
 1977年東京生まれ。高校時代は落語にハマり、立川談志を追いかける日々。日本大学芸術学部卒業(噺家の春風亭一之輔は日芸の同期)し、2002年、活動写真弁士の第一人者、澤登翠に入門。レパートリーは、日本映画、洋画、アニメ、記録映画など多岐にわたり、総演目数は約350作品。周防正行監督の映画「カツベン!」では出演とともに、高良健吾らの活弁指導も担当。NHK大河ドラマ「いだてん」にも弁士役で出演。海外公演も多く、これまでに約20カ国で公演。2019年から始まった吉
本興業の「活弁でGO!」に毎月出演中(配信あり)。失われた無声映画フィルムの発掘にも熱心で、これまでに米国映画「OUR PET」(邦題「ペギイのお手柄」)や「忠臣蔵」など貴重なフィルムを発見している。映画史研究家の顔も持ち、著書に『活動写真弁史』(共和国)がある。

 ●徳川夢声(とくがわ・むせい)
 1894~1971年。大正2年、活動写真弁士となり、独特の語り口で人気を集め、欧米映画の名解説者として一世を風靡した。トーキーの出現後は、漫談家、俳優として活躍し、戦後はラジオからテレビに進出。とくにNHKラジオで放送された『宮本武蔵』が有名。昭和を代表するマルチ・タレント、ユーモリストとして知られ、著書多数。とくに『夢声自伝』『夢声戦争日記』は、庶民派文化人の視点から見つめた明治、大正、昭和の文化・風俗・歴史をめぐる貴重な証言に満ちた名著。(『徳川夢声の小説と漫談これ一冊で』清流出版より)

「片岡一郎、夢声を読む」(博多活弁パラダイス番外編)

日 時:2022年8月12日(金)19時開演(18時半開場)
会 場:ブックスキューブリック箱崎店2階(福岡市東区箱崎1-5-14)
出 演:片岡一郎(活動写真弁士)

木戸銭:2500円(1ドリンク付き)、当日3000円(1ドリンク付き)
※木戸銭は当日会場受付にてお支払いください(現金のみ)。
※事情により、キャンセルされる場合は必ず事前に電話かメールでご連絡ください。

主 催:博多活弁パラダイス実行委員会

予約、問い合わせは、博多活弁パラダイス実行委員会まで、お申し込み、お問い合わせください。

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