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児島研二さん(市民オンブズマン福岡)の本棚 Vol.14

「あきらめ」を「希望」に変えた男」 及川和夫

日本経済新聞社 ¥700

「あきらめ」を「希望」に変えた男―沢内村長・深沢晟雄の生涯

 昭和30年代に全国でも最悪といわれた岩手県沢内村の乳児死亡率をゼロにした深沢村長の生涯を追いながら、豪雪と貧困の村が「ブルトーザー村長」と呼ばれた深沢村長のもとで大きく変貌し全国から視察に訪れるほど老人、乳幼児の健康、福祉の先進地となっていった歴史を描いている。(福岡にも昔「ブルトザー市長」と言われ大型公共事業ばかり強引に進めた人がいたが、沢内村は雪深い村をブルトーザーを購入して冬でも行き来できるようにした)

 深沢村長の地域での活動方針は、
①調査眼を持つ。
②指導者は引率型ではなく演出型の役割を演じ、組織の能力をフルに引き出す。
③運動は一過的な終着駅型ではなく、途中下車型にして常に新しい目標を置く。
④三「せい」運動。(一人一人がせい。皆でせい。話し合ってせい。)
というもので、決して古いものではなく、今でも重要な内容をもっている。